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2010年1月号 長瀬 舞さんより、おてがみが届きました

蘭の会の皆様へ


はじめまして、長瀬舞です。
長瀬舞として文を書くなんて、いつぶりだろう。
照れくさいです。
何らかの立場から考えや思いを言うことはできても、素の自分で何かを伝えることにどこか臆病なところがある私には大事なことです。

特に言葉(文字化すること)で表現することに対して苦手意識が強いです。
ボキャブラリーがないから苦手意識があることも事実ですが、なんだか言葉の一つ一つが人によって認識範囲が違う気がして、誤解が生じたり、ストレートに伝わりすぎたり、そんな気がしてしまうのです。
だから極力避けてきました。

そんな私は今、卒業制作としてドキュメンタリーを制作しています。
それは、映像が一番事実や現場の思い、そしてさらには私自身の思いを一番素直に伝えられると思ったから。
だから言葉ではなく映像で表現したいと思ってやってきました。
なのに映像という表現方法にも、どうしようもない不自由さも感じる今日この頃です。
自由な表現方法ってないのかな・・・そんな気がしてなりません。

映像を撮っているといろいろ壁にぶち当たります。
思い描いた映像が撮れなかったり、伝えたいことが効果次第で難しくなってしまったり、被写体の方々の気持ちを考えると映像を編集していいか迷ってしまったり・・・。
そしてこのような壁にぶち当たったとき必ず自分と向き合うという機会が生じて、そこでさらに迷ったり悩んだり落ち込んだりしてしまう。
何度やめたい、逃げたいと思ったことか。
でもやめなかったし、たぶん心からそんなこと思ってなかったのでしょう。
どこかで自分を自由に表現するための術を探していたのかもしれません。

映像からも自分からも自由になるには・・・そんなもがきをし続けました。

そんな時、ふと映像ではなく言葉で自分の気持ちを表現してみたのです。
すると不思議と自分の気持ちが整理でき、自分自身に明確に伝わってきました。
不思議。
あんなに避けていた言葉に私は救われました。

そのきっかけは、撮影先で出会った人々だったのだと思います。
詩人の方の興味深いワークショップに刺激を受けたり、ブログが書けない・書く意味が分からないと相談したある人に500回書いたら何かが変わるよとアドバイスを受けたり。
だからこのとき言葉という術を使ってみることができたのだと思います。

人間、必要なタイミングで必要なものに出会っているのですね。

きっと100%自由な表現なんて存在しない、でも様々な方法を組み合わせたりすることでできるだけ自由になろうとすることはできるなぁ・・・。
冬空の下でランニングをしながら、考えてしまいました。



皆さんはなぜ言葉だったのですか?
言葉に不自由さや疑問は感じたりしますか??
詩人の皆さんだからこそ、せっかくの機会、このお手紙で聞いてみたくなりました。



気がつけばもう2009年も終わりますね。
来年の目標の一つは「できるだけ言葉で何らかのアクションを起こすこと」
にしてみような(笑)
寒い日が続きますが、体調には十分にお気をつけて。


長瀬舞より

■長瀬 舞さんって、どんな人?
naganaganagase

長瀬舞(ナガセマイ)
東京都在住。現在大学4年生。大学ではボクシング部に所属している。趣味は、スポーツとお酒。酔っぱらうと調子に乗ってシャドーボクシングをはじめるらしい。最近の悩みは、大学生活が終わりを告げようとしていること。このモラトリアムがずっと続けばいいのに・・・。そんなことを考えながら卒業制作に追われつつ、目一杯遊びほうける毎日を過ごしている。
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