2010年3月号 社納葉子さんより、おてがみが届きました
蘭の会のみなさま、はじめまして。
フリーライターの社納葉子ともうします。
職業をきかれて「ライターです」と答えると、よく「文章を書くのがお好きなんですね」と言われます。そう言われると何ともいえない違和感があり、「いや、そうでもないんですけど」とモゴモゴ言い訳めいたことを言ってしまうのが常でした。文章を書くのは、たぶん好きなんですけど、好きだからといって納得できる原稿が書けるわけはないということはみなさんにもわかっていただけるのではないかと思います。
この仕事を始めてから、長い間、インタビューをしても原稿を書く段になると、「いったい何を書けばいいんだろう」と途方に暮れてしまうことがよくありました。話を聞くだけで精一杯で、その人が一番言いたいこと、インタビュアーとして感じ取らなければならないことを受け止める余裕がなかったのですね。わたし自身が人としてあまりにも未熟だったのもあると思います。
今でもそれはあまり変わりませんが、失敗を繰り返しながら、自分をひらかなければ人もひらいてくれないということが少しずつわかってきました。そして、自分をひらけば、いろいろなことを感じとれることも。
最近、ようやく自然に「ライターです」と言えるようになりました。相変わらず原稿を書くのに時間はかかりますが、語られた言葉を大切に原稿へと組み立てていくことが楽しいと感じられることが増えてきました。詩人のみなさんは、詩を書くとき、どんな気持ちなのでしょう。
ところで、詩人という方はいったい何人いらっしゃるのでしょう。詩人さんとは、どこに行けば会えるのでしょう。「この職業の人はここに行けば会える」というのはだいたいわかるものですが、詩人さんはわかりません。もしかしたら電車で隣り合わせているかもしれないし、スーパーのレジ前でわたしの後ろに並んでいるかもしれない。そう思うと、なんだか愉快な気持ちになります。
どうかお元気で。
■社納葉子さんって、どんな人?
プロフィール
1965年生まれ。23歳で結婚、24歳で出産。専業主婦だったが、30歳を迎える直前に「フリーライターになる」と宣言して、周囲を驚かせる。32歳で離婚、シングルマザーとなる。女性誌から行政の冊子まで、人物インタビューを中心に活動中。
ブログ「ライター社納葉子のテララ町ぶるーす」http://www.handworks.jp/leaf/
フリーライターの社納葉子ともうします。
職業をきかれて「ライターです」と答えると、よく「文章を書くのがお好きなんですね」と言われます。そう言われると何ともいえない違和感があり、「いや、そうでもないんですけど」とモゴモゴ言い訳めいたことを言ってしまうのが常でした。文章を書くのは、たぶん好きなんですけど、好きだからといって納得できる原稿が書けるわけはないということはみなさんにもわかっていただけるのではないかと思います。
この仕事を始めてから、長い間、インタビューをしても原稿を書く段になると、「いったい何を書けばいいんだろう」と途方に暮れてしまうことがよくありました。話を聞くだけで精一杯で、その人が一番言いたいこと、インタビュアーとして感じ取らなければならないことを受け止める余裕がなかったのですね。わたし自身が人としてあまりにも未熟だったのもあると思います。
今でもそれはあまり変わりませんが、失敗を繰り返しながら、自分をひらかなければ人もひらいてくれないということが少しずつわかってきました。そして、自分をひらけば、いろいろなことを感じとれることも。
最近、ようやく自然に「ライターです」と言えるようになりました。相変わらず原稿を書くのに時間はかかりますが、語られた言葉を大切に原稿へと組み立てていくことが楽しいと感じられることが増えてきました。詩人のみなさんは、詩を書くとき、どんな気持ちなのでしょう。
ところで、詩人という方はいったい何人いらっしゃるのでしょう。詩人さんとは、どこに行けば会えるのでしょう。「この職業の人はここに行けば会える」というのはだいたいわかるものですが、詩人さんはわかりません。もしかしたら電車で隣り合わせているかもしれないし、スーパーのレジ前でわたしの後ろに並んでいるかもしれない。そう思うと、なんだか愉快な気持ちになります。
どうかお元気で。
■社納葉子さんって、どんな人?
プロフィール
1965年生まれ。23歳で結婚、24歳で出産。専業主婦だったが、30歳を迎える直前に「フリーライターになる」と宣言して、周囲を驚かせる。32歳で離婚、シングルマザーとなる。女性誌から行政の冊子まで、人物インタビューを中心に活動中。
ブログ「ライター社納葉子のテララ町ぶるーす」http://www.handworks.jp/leaf/